原発止まって深夜電力はどうなるの?
東日本大震災から1年が過ぎました。
地震、津波、原発事故、電力不足
ときて、
さらに6月30日の松本震度5強の地震もあって、
いままでのいろいろな価値観がすっかり変わってしまいました。
ワタクシ、家づくりをお仕事としていますが、
お客さまの家づくりに対する考えが変わってきたのを感じます。
これまでよりも
よりエネルギー消費に関して意識するようになったり、
災害時にいかに対応できるようにするかを
より真面目に考えるようになったり、
そんななかでも
家族の生活の質を高められるように、
本物の材料にこだわったり
などなどです。
で、
オール電化住宅です。
2007年以前は、
IHヒーターを使ってエコキュートでお湯を沸かしても、
暖房に関してはほとんどのお宅が
灯油の暖房機器を採用されていました。
イニシャルコストもランニングコストも
一番安かったからです。
ところがそれから石油が高騰して、
50円/Lとかだった灯油が
最高で130円/Lとかになってしまい、
深夜蓄熱暖房機などの価格が下がってきたこともあわせて
一気に「暖房も電気で」と変わっていきました。
あわせて
太陽光発電システムが
補助金や買い取り価格制度などで
これまた一気に普及しまして、
オール電化住宅に太陽光発電が
すっかりセットになっていました。
「昼は太陽光発電の電力を高く売って、
夜は安い深夜料金の時間帯に給湯暖房して
さらにタイマーセットして家事も夜中にやるのが
賢い暮らし方」
だと思っていた時期がワタクシにもありました。
そんな常識が一気にくつがえった2011年。
福島の原発事故があって、
北海道の泊原発3号機と
新潟の柏崎刈羽原発6号機の
2基だけですよ、いま動いてる原発。
その2基も春には停止します。
(
東京電力 柏崎刈羽原子力発電所リアルタイムデータ
発電機出力より引用)
そしたら幸か不幸か(?)原発レスライフです。
すごいことです。
と、
そこで気になるのが
現在のお安い深夜電気料金。
たとえば中部電力さんのEライフプラン(3時間帯別電灯)の場合、
9時~17時のデイタイム料金が 31.43円/kWh
7時~9時と17時~23時の@ホームタイプ料金が 21.23円/kWh
23時~7時のナイトタイム料金は 9.33円/kWh
となっています。
(
中部電力 オール電化総合サイト 料金プランから引用)
なんで深夜がこんなに安いのかといえば、
原子力発電です。
発電機出力グラフのとおり、
原発は朝から晩まで24時間ずっと出力が一定です。
電力消費量との調整は、火力発電などでおこなっているのです。
そんなわけですので
日中のピークにあわせて発電すると
深夜の電力が余ってしまいます。
そこでその余った電力の有効活用ということで
深夜電気料金を安くして、
深夜電気を使うための給湯器や暖房機が普及したわけなんですね。
それが原発全部止まってしまい、
深夜の電気がこの先もそんなに余ることがなくなってしまうとなると、
深夜電気料金はどうなってしまうのでしょう?
いままでのような
極端に優遇された料金ではなくなってしまうかもしれません。
そうなってしまうと
せっかく高いお金でお客さまに採用していただいた
エコキュートや蓄熱暖房機はどうなってしまうのでしょう?
長くなったので
つづく。
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