なぜ国産の材木を使わなくなったのか?

tenchoホリエ

2010年05月20日 18:50

山形村のミラ・フード館にて、
信州木造住宅協会の総会でした。



読んで字のごとく、
信州で木造住宅をつくってがんばってる工務店の協会です。


その総会の基調講演として
長野県林務部の方などが来て、
講演をしてくださいました。


いま、
「ふるさと信州・環の住まい助成金」
ですとか、
長期優良住宅の
「木のいえ整備促進事業補助金」
などで
さかんに地域の木材を使いましょうと
呼びかけています。


最近、やたらと
そう呼びかけられている理由は、

戦後の植林された木が
どんどん大きくなっている一方で、
価格的に外国からの木材に勝てないため需要が伸びず
間伐などの手入れができずに
どんどん森林が荒廃しているためなんです。


ここまではワタクシも理解していましたが、
じゃあなぜ国産木材の割合がここまで減少したのか、
と言うお話しがとっても勉強になりましたので
ここにメモ。


ニッポンは戦時中、
燃料不足などで山林を乱伐して森林資源が減少しました。

戦後になっても、住宅用、薪炭用としての木材需要は大きいままで
このまま伐採を続ければ国土がさらに荒廃する危険がありました。

そこで林野庁などが
「木材利用の合理化」として
木材を使わないようにしよう、
と決めたのです。

これは建築業界だけではなく、
包装木箱、パルプ、家具、車両、造船など
建設省、通産省、運輸省などの
各官庁に渡って決められたそうです。


こうして
外国産木材がどんどん輸入されたり、
「新建材」といった
石油製品でつくられた
いまとなっては安っぽいの代表格みたいな
建材が広まっていったんですね。


そんな切実な事情があったとは
知らなんだ・・・。


しかし時は流れ、
その頃にいっしょうけんめい植林された木が
手入れもされずにすっかり大きくなっています。


必然性があってつくられた政策が
すっかりその必要性が無くなったいまでも
大きな影響を与えてしまっている。


な~んか今、
いろいろなところで見られる問題と同じみたいですね。


よしっ!
県産材を使った家づくりを
どんどんすすめていくぞ~!




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